開会式は、まあまあよかったかな、と思った自分だが、
閉会式は、NHKゆく年くる年みたいな地味コンテンツだなと思った。

とはいっても閉会式は東京五輪の紹介が流れるリオ五輪しかマトモに観ておらず自分の中の物差しは乏しく、まあこんなものかなと。

楽しみにしていたパリ五輪予告は時節柄か地味で、これは東京五輪予告の勝ちだなと思った。

と思いつつ、金満五輪は飽きたし、今後は国威発揚とかそういうのとは無縁なコンパクト五輪であってほしいなと思うし、今回採用の新種目の雰囲気はそういう方向を示唆していると思う。

開会前は色々物議を醸し、タイミング悪く感染力の強いデルタ株起因で感染拡大の中閉会、と色々課題を抱えた大会だったけど、自分も家族、友人たちも楽しんで活力をもらった意義あるイベントだった。

２週間後はパラリンピックで、感染状況としては五輪開幕前より悪い状況で開幕を迎えることになると思うが、中止派の人たちはこっちも中止を訴える活動するのかな？

年末の定番バレエ演目である「くるみ割り人形」を観に行った。

以前、くまてつ劇団の公演がWOWOWで放送されていて、録画して観たけど途中で寝た。
今回もところどころ寝てしまったけど、自分にとって眠りを誘うような音なのだろうか。
妻も第二部でちょっと寝たそうだ。

さて、踊りの方は、２幕の男性３人組によるパワフルな踊りと、揃っているコールドバレエがよかった印象。

生で観て、クリスマス定番ものであることを肌で感じられたのがよかったかな。

市村正親が病気で降板した「ミス・サイゴン」を観に行った。
ミュージカルを生で観るのは初めて。

筋書きはプッチーニの「蝶々夫人」をベースにしているということだけど、実際観た印象としては、なかなかシュールなストーリーだと感じられた。
筋書きは下記。

・ベトナム戦争末期、陥落寸前のサイゴンにて米兵が売春宿で新人ベトナム人売春婦といい仲になる。
・売春婦の幼なじみのベトコン男が米兵と喧嘩。
・サイゴンは陥落、売春婦を妻として米国に連れて行こうとする米兵だったが、混乱の中で失敗、単独で帰国。戦争後遺症に苦しみつつ、米国にて別の妻を迎える。

・ベトコン勝利後のベトナムで、売春宿のマスターが洗脳教育を受ける。出世したベトコン男の指図で売春婦を捜索。
・見つかった売春婦、ベトコン男の求婚を拒否し、米兵との子供をベトコン男に殺されそうになって、米兵からもらった拳銃でカウンター一閃、ベトコン男死亡。マスターとともにバンコクへ脱出。
・バンコクの売春宿で働く二人＋子供のもとに米兵夫妻がやってくる。売春婦、事実を知って自殺。

---

・ベトナム、バンコクの舞台が売春宿で、舞台演出がいい感じに下品。前列に子供がいたんだけど、これ子供に見せちゃいかんだろ。。。
・ベトナム勝利後のベトナムのシーンが、ロシアアバンギャルドな雰囲気の独裁国家を表現しており、演出はこれまた素晴らしかったのだが、なんだかステレオタイプな表現というか。。

アメリカ人なかなか無神経な作品作ったなーとたまげたのだが、調べてみたらこれを作ったのはロンドンの劇団とのことで、他人事なイギリス人が、１９８９年当時下火になりつつあったモンド映画のノリで作っちゃったのかな、と想像される。

で、実際ブロードウェーでの初演ではアジア系俳優組合から総スカンを食ったらしい。

という微妙な作品であるが、戦争後のベトナムのシーンだとか、売春宿のマスターことエンジニアのアメリカへのあこがれを描いた曲の演出などが素晴らしく、売春宿の演出も気合を入れて下品に描いていたのも好印象。

本田美奈子が出演したことで有名で、今は知念里奈とか出てるけど、それぞれ別の作品でも評価を得ているようで、代表作がこれだけという微妙なことになってなくてよかった。

５大バレエと言われる中でも、世界各国のスターが集うというアメリカン・バレエ・シアターによる、バラエティに富んだ構成で人気のドン・キホーテ。

主演はアンヘル・コレーラが体調不良でマルセロ・ゴメスという人になってしまったが、この人がダイナミックかつするどい動きでなかなかよかった。
さすがABT、層が厚い。

ヒロインのレイエスさんもベテランの風格を感じるオーラを発揮。

最後のグラン・パ・ド・ドゥ、素人のをたくさん観てきた分、プロの凄さが一番感じられた。

観る方にあまり熱心ではないのでまったくノーマークだったが、チケットを譲ってくれたKさんに感謝である。

バレエを始めたからには世界最高峰のバレエを観ておこうということで、大枚はたいて英国ロイヤルの来日公演を観に行った。

舞台装置や衣装が豪華で流石だなあと思ったが、ロミジュリということで演技シーンが多めだったり、さらにチャンバラまであったりなんかして、ダンスの比率は少なめだったかも。
（というわけで、２幕は全部みたけど、W杯疲れもあってか１幕と３幕は３割ぐらい居眠りしてしまった。。。）

コールドバレエの人たちのレベルが高いなあと思ったが、サッカーで言うメッシ的な凄みのある人がいたかどうかよくわからなかった。

ジュリエット役の人の雰囲気はオーラがあったけども。

あとはプロコフィエフの音楽の風変わりさは印象に残った。

バレエ教室の友人の情報により、ローザンヌのコンクールをテレビで観る。

未だ高いレベルでの良し悪しはよくわからないのだが、
１５－１８歳ということでこの子はイマイチ、この子は上手い、となんとなく評点をつけて、解説の足立さんと意見が合っているかどうかという鑑賞法で楽しんだ。

結果、凄まじい高速足技をみせて、さすがはサッカーの強豪国アルゼンチンと思わせた少年が優勝、ぎこちないけど決めポーズが美しかった日本の少女が３位に入るなど、結構よかったなと思った人が上位入賞していて、自分の鑑賞眼もそんなに的外れではなかったなと確認できた。

さすが雑技団の国な中国の子供が結構でていたのだが、表現力がイマイチということでことごとくよい評価をもらってなくて、逆に身体能力はそこそこでも手足が長くて軸が安定している、つまり姿が美しい子供の評価が高かった。

一方で、優勝のアルヘンティーノはあまり上背はないながらも技術と表現力で圧倒するという、後天的要因でもなんとかなるという夢のある結果だったともいえる。

知り合いに誘われて、新春歌舞伎を観にいく。
歌舞伎なんて高校の行事以来。

一幕見という自由席は、90分ぐらい並ぶのだった。年末にウォークマンに録画しておいた、イカ天特番が暇つぶしに役立った。
素晴らしい。

さて歌舞伎。鶴と松がどうの、という短いやつと、連獅子という、いずれもおめでたそうな題材を、意味もわからず鑑賞。
踊りをやるようになったら多少は良さがわかるかと思ったが、所作に無駄がなくぶれてないぐらいしか見るポイントがなく、特に感慨なし。
しかし雅楽の生演奏はよかった。

そんな感じで、天皇杯を観戦に行ったり、歌舞伎みたり、と自分の意志というわけでもなくいつもと違う新年が過ごせて、しかも仕事始めからいきなり海外出張、と今年は例年と違う予感がするなあ、と思われるのであった。

広東雑技団が、白鳥の湖全幕をテーマに曲芸やったり、バレエやったりするというなんだかよくわからない、悪酔いしそうなほどハイカロリーなアトラクション。
渋谷オーチャードホールでやっていたのを、WOWOWで放送していて、それをバレエ教室の人がDVD化したのが出回っているのだ。

ああ、これ上海で観たな、という曲芸が出てくる時間帯と、普通にバレエを踊っている時間帯、シュールな曲芸バレエの時間帯の3種類が堪能できる。

ストーリーはちょっとアレンジされていて、白鳥の夢を観た王子が世界を旅して、たどり着いた中国の山奥で白鳥を発見、愛を誓うも、探しに行った悪魔の宮殿で騙されて、、、（以下オリジナル通り）って感じだろうか。

曲芸できる人がみなバレエをちゃんとできているのに驚いた。
曲芸師には必須科目なんだろうか。

曲芸バレエでは、パドドゥでジークフリートがオディットを両肩に立たせる芸が多かったのだけど、自分の両肩に女性が片足ずつを乗せているのを仰ぎ見ている、
すなわち上に乗った女性の股間を凝視している構図はかなりシュール。
どんな公開ノーパンしゃぶしゃぶかよ！って感じ。