WOWOWにて。

アフリカに集まったイスラム過激派テロリストのアジトを、無人機で爆撃するための決断に逡巡する裏方たちの物語。
現代の戦争を描く、英国発の重厚な作品。
最近観ている映画、英国ものに当たりが多い。

英国軍、英国政府関係者の誰が責任を負って決断を下すかについてたらい回しが行われる様子はサラリーマン社会でも少なくない風景で、作品はシリアスなのだが英国ならではなシニカルなユーモアを感じないでもない。

一方、英国軍と協力する米国の面々が対比的にデジタル思考でマッチョに描かれているのが、ステレオタイプな描写なのかもしれないが、今まで見聞きした米軍像に合致する。

わりと戦争慣れしている英国ですらそんなだとすると、ただでさえ果断な決断ができなそうな日本の自衛隊なんかは現行法下では有事で機能するかまるで怪しいな、と不安になってしまう。。

本作が問題提起する、未来の多数と目の前の1人どちらの命を優先するか?
という課題は難しいが、
自分は一見合理的にみえるドライな選択をするのではと思う。
しかし、無人機操縦士にPTSD患者が多いらしいということを聞くと、実際そういう立場になればそう簡単でもないのかな。

WOWOWでのこの映画が流れた枠内で、小山薫堂と信濃八太郎が対談するのだが、同様の課題に対し、真面目に悩む信濃氏に対し、「自分は神じゃないから悪の存在がいても手出しはせずに何もしない」という責任放棄的な発言は、ある意味すごいなと半ば呆れつつ思ったのだった。

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