新装版 酔って候 (文春文庫)
2018年2月22日 読書
あとがきによれば、下級藩士が動かした幕末における、大名たちの話を書いてみたかったそうで、幕末の4賢侯から2人、薩長土肥の藩主級から2人の計4人を取り上げた短編集。
1人目は、山内容堂。
マンガ「おーい竜馬」や大河ドラマ龍馬伝など、坂本龍馬伝では必ず登場する悪役キャラ。
元々藩主には遠い部屋住みだったのが、先代の急死により御鉢が巡ってきたというのは知らなかったのと、そういった若き日の話が読めたのが新鮮。
幕末動乱の時期については、先述の龍馬もので描かれている通りの人物像。
2人目は、島津久光。
今年の大河ドラマでの重要人物の一人だ。
本書においては、久光はとにかく暗愚な人物として描かれている。
逆に興味が出てきたので、あとでこの人について調べてみようと思う。
3人目は、伊達宗城の宇和島藩で蒸気船を作った職人が主人公。
伊達家との縁が薄い、養子の伊達宗城の人となりについても書かれているが、そんな殿様の思い付きで、主人公の身分の低い傘張り職人が虐げられながらも蒸気船作りに奔走する話も面白かった。
4人目は、他藩と交流せずに独自の富国強兵を成し遂げた佐賀藩の鍋島閑叟。
才気に溢れながらも変人な閑叟と、彼によって独自の発展を遂げ、幕末の動乱でも最後の段階になって突然表舞台に登場する佐賀藩。
本書の4つの短編の中では、この話に最も惹かれた。
ということで、著者の狙い通り、幕末の各藩の上層については不勉強ながらあまり知らなかった自分にとっては、それぞれ知らないことばかりで興味深く楽しめた一冊。
1人目は、山内容堂。
マンガ「おーい竜馬」や大河ドラマ龍馬伝など、坂本龍馬伝では必ず登場する悪役キャラ。
元々藩主には遠い部屋住みだったのが、先代の急死により御鉢が巡ってきたというのは知らなかったのと、そういった若き日の話が読めたのが新鮮。
幕末動乱の時期については、先述の龍馬もので描かれている通りの人物像。
2人目は、島津久光。
今年の大河ドラマでの重要人物の一人だ。
本書においては、久光はとにかく暗愚な人物として描かれている。
逆に興味が出てきたので、あとでこの人について調べてみようと思う。
3人目は、伊達宗城の宇和島藩で蒸気船を作った職人が主人公。
伊達家との縁が薄い、養子の伊達宗城の人となりについても書かれているが、そんな殿様の思い付きで、主人公の身分の低い傘張り職人が虐げられながらも蒸気船作りに奔走する話も面白かった。
4人目は、他藩と交流せずに独自の富国強兵を成し遂げた佐賀藩の鍋島閑叟。
才気に溢れながらも変人な閑叟と、彼によって独自の発展を遂げ、幕末の動乱でも最後の段階になって突然表舞台に登場する佐賀藩。
本書の4つの短編の中では、この話に最も惹かれた。
ということで、著者の狙い通り、幕末の各藩の上層については不勉強ながらあまり知らなかった自分にとっては、それぞれ知らないことばかりで興味深く楽しめた一冊。
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