日本の電機産業 失敗の教訓
2017年7月1日 読書
日本ビクターでビデオ開発に携わったのち、外資系金融会社でのアナリスト業務を経て、現在産業創成アドバイザリー社代表である佐藤文昭氏著。
日本の主力の輸出産業は、しばらく繊維産業であったが後に自動車、電機が両輪として支えるようになった。
しかし、日本の電機産業は米国のITイノベーションによるパラダイムシフトと、東アジア諸国への技術流出やキャッチアップによって衰退し今に至る。
著者は、衰退の原因のひとつは、狭い日本に総合電機企業が多数ひしめき、島国日本でしか通用しないお役所主導のガラパゴス仕様による独自進化のために、それぞれ多角化により中途半端にリソースを分散した状態でお互いの体力を削りあった構造的な問題にあると指摘する。
また、日本企業の特徴として御用聞き営業+プロダクトアウトだったことにより、戦後しばらく先頭を走っていた米国の製造業を追い抜いた後、顧客無視の性能改善に終始し、新たな価値を提案することができなかったことも挙げる。
これからの時代で日本の製造業が生き残るためには、
強みに特化した専業メーカー化し、かつその技術をもとにした、「もの」ではなく「こと」に対する提案型ビジネスを行うこと、
そして特化領域の陳腐化に備え、数を絞った形で関連事業への進出を図ること、そして、かつてのように同業他社と体力を削りあうのではなく、お互いの強みを活かして協業し、世界市場における加速度的なイノベーションに対応できるようにすることを挙げている。
本書が書かれた2017年3月段階で、米国主導によりこれから起こる第四次産業革命の鍵となる技術に挙げているのは下記。
1.クラウドファンディング、ソーシング
2.ブロックチェーンテクノロジーとフィンテック
3.シェアリング・エコノミー
4.電気自動車と自動運転技術
という感じで、電機業界のみならず、これからの製造業が目指すべき方向性についての提言が書かれている。
知らないことはあまり書いてなかったけど、わかりやすくまとめられており、情報と考えを整理する機会にはなった。
既に知っていることばかりが書かれている本でも、思考の反復練習の機会としては有意義。
自分の勤める会社では上記の提言には一応取り組んではおり、まあ手遅れではないようだな、とちょっとだけ安心した。
自分が変化についていけずに首にならないように頑張ろう。。
日本の主力の輸出産業は、しばらく繊維産業であったが後に自動車、電機が両輪として支えるようになった。
しかし、日本の電機産業は米国のITイノベーションによるパラダイムシフトと、東アジア諸国への技術流出やキャッチアップによって衰退し今に至る。
著者は、衰退の原因のひとつは、狭い日本に総合電機企業が多数ひしめき、島国日本でしか通用しないお役所主導のガラパゴス仕様による独自進化のために、それぞれ多角化により中途半端にリソースを分散した状態でお互いの体力を削りあった構造的な問題にあると指摘する。
また、日本企業の特徴として御用聞き営業+プロダクトアウトだったことにより、戦後しばらく先頭を走っていた米国の製造業を追い抜いた後、顧客無視の性能改善に終始し、新たな価値を提案することができなかったことも挙げる。
これからの時代で日本の製造業が生き残るためには、
強みに特化した専業メーカー化し、かつその技術をもとにした、「もの」ではなく「こと」に対する提案型ビジネスを行うこと、
そして特化領域の陳腐化に備え、数を絞った形で関連事業への進出を図ること、そして、かつてのように同業他社と体力を削りあうのではなく、お互いの強みを活かして協業し、世界市場における加速度的なイノベーションに対応できるようにすることを挙げている。
本書が書かれた2017年3月段階で、米国主導によりこれから起こる第四次産業革命の鍵となる技術に挙げているのは下記。
1.クラウドファンディング、ソーシング
2.ブロックチェーンテクノロジーとフィンテック
3.シェアリング・エコノミー
4.電気自動車と自動運転技術
という感じで、電機業界のみならず、これからの製造業が目指すべき方向性についての提言が書かれている。
知らないことはあまり書いてなかったけど、わかりやすくまとめられており、情報と考えを整理する機会にはなった。
既に知っていることばかりが書かれている本でも、思考の反復練習の機会としては有意義。
自分の勤める会社では上記の提言には一応取り組んではおり、まあ手遅れではないようだな、とちょっとだけ安心した。
自分が変化についていけずに首にならないように頑張ろう。。
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