ヤッターマン！珈琲！ライター！

ブラジルW杯　開幕戦
ブラジル×クロアチア

４年前、今回はサラリーマンには厳しい試合時間だからあまり観ないだろうと予想したが、なんだかんだで観てしまう予感。
というわけで、開幕戦を生放送にて観戦。

ブラジル代表は入場～国歌斉唱にて既に泣いている選手数名、目が据わっている選手多数。
ブラジル人にとってフットボールが特別であることが感じられる、印象的なシーンだった。
と同時に、大丈夫かなこの人たち、、と多少心配にもなる。

さて、キックオフ。今回守備が固いと評判のブラジルだが、両サイドバックはマルセロ、アウベスで攻撃的で、高い位置取り。空いたスペースをCBがケアして、ボランチのグスタボが最終ラインに下がってくる形。
クロアチアは４－２－４のブロックで全員守備。
両者様子見で慎重な展開だったが、なんと前半１１分、アウベスの裏を突いていたオリッチのクロスが、クロアチア９番とマルセロに当たってゴールイン。
大会初ゴールはマルセロのオウンゴールとなり、ある意味、グダグダな大会準備を象徴する形に。。

さて、先制点を献上したブラジルは相手のブロックの中で勝負せず、２列目のオスカルが最終ライン近くまで下がってきて最終ラインから組み立て、相手最終ライン裏を一発で狙う攻撃を多用。ブロックに隙間を作って、そこを２列目真ん中に入ったネイマールに使わせる作戦か。
で、そのネイマールが前半３０分にドリブルからゴール右隅にグラウンダーのミドルシュート、同点弾。
その後、ブラジルが勢いづいて高いところでボールを取りに行って一方的に押し込む展開も、スコアは動かす前半終了。

後半はブラジルペースも、ブロックを一発で素通りしてくるブラジルの攻撃をクロアチアが凌いで若干展開が落ち着き、このまま無難にドローかなと思った矢先。
たしかにロブレンがターンを試みるフレッジ倒してるようにも見えるけど、自分でバランスを崩してるようにもみえなくないなあ、、という微妙なPK。
プレティコサはネイマールのキックのコースを読んで止めたかに見えたが、はじかれつつもボールはゴールイン、後半２５分でブラジル逆転。
PKはともかくとしても、この試合のプレティコサはあまりいいところがなかった。。

基本守備的でたまにサイド攻撃ぐらいしかできてなかったクロアチアがその後パワープレーを見せて試合は面白くなったのだが、西村劇場が発生してしまったような気がして、気分は少しモヤモヤ。
ロスタイムは４分、ブラジルがこのまま逃げ切るかどうかのハラハラする展開があるのかと思ったら、クロアチア最終ラインのミスを突いてパスを奪ったラミレス→オスカルのトゥキックでゴール左隅、と試合を決める追加点で勝負あり。
３－１でゲームセット。

PKがなくても結局クロアチアはブラジルの攻撃を受け切れなくて結果は変わらなかったような気もするのだが、やはりあのPKには若干のモヤモヤが。。

勝ったブラジルは、４年前のオランダ戦のような脆さはなさそうなことはわかったが、今後もサイドバックの裏は狙われそうな。
特に、アウベスの裏をケアするシウバの負担は増えそう。
攻撃は組織で崩すというよりは、出し手と受け手の意図がシンクロしたときの一瞬の閃きで崩してしまうという相変わらずの異次元系。
フッキ以外のスタメンはきっちり仕事していたし、エースのネイマールが早くも２ゴールで、勢いに乗れそう。
そのフッキと変わって入ったベルナルヂのプレーが気になったので、注目していきたい。

負けたクロアチアはブラジルの敏捷性についていけず押されていたが、安定の守備からモドリッチを起点としたサイド攻撃、と高さと当たりの強さと直線的速さを活かした戦術でそこそこやってくれそう。
ユーロ２０１２では優勝したスペインを最も苦しめていた当時のチームと似たような印象なので、組織力で崩してくるチームには強いと思う。
メキシコ戦は優勢とみられるので、次節カメルーン戦で引き分け以上なら２位通過は十分計算できそうな。