夏目漱石 前期三部作の最初の作品。
青空文庫にて無料で読める。

熊本から帝大に入学し上京してきた小川三四郎と、親友の与次郎、初恋?の相手美禰子などとの関わりを描く。

大学生になり、金はあまりなくとも圧倒的な自由時間を手に入れてふわふわと無為に日々を過ごしつつも、社会への広がりを感じて自分のまわりの世界が急に広がった時期の心理というのは三四郎が過ごした明治期も今もあまり変わらないようで、
これを読んでいると、せわしなく社会に積極的に働きかける与次郎のような友人を傍目にみながら自分が何を成すべきか考えてみたり、精神的により大人な同世代の女性に惚れてみたりした、思い出すのもこっぱずかしい日々が蘇ってくる。

このように周りとの関係性やライフスタイルががらっと大きく変わったのは大学入学時、会社入社時とあったが、それ以降は急激な変化はなくて、多少の気の持ち方が変わったとはいえ所帯を持ったのも社会人生活の延長のような感じ。
ただし中堅サラリーマンとして会社での役割が変わってくることにより変化を迫られる雰囲気はじわじわと実感しており、上手く対応して中年の危機を乗り越えなければと思う。

あと、もし子供ができればそれもまたインパクトの大きい環境変化要因であるはず。

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