ゴージャス松野似にしばらく貸していたのが戻ってきたので一気読み。
なんと物心がつかない頃である1982年から連載が始まっていたそうだが、たしか5巻が出たときに単行本をみつけて読み始めて、最終7巻が出たのは1995年、大学生のときである。
ちょうど5巻目が一番救いのない展開なので、映画とのギャップになんじゃこりゃと衝撃を受けたのであった。

何度か読んでいるはずなのだが、今回もチャルカだと思っていた人物の名前が実はチヤルカだったり、皇弟ミラルパは”実質的統治者”であって実は神聖皇帝じゃなかったらしいという新たな発見が。

完結した16年前に読んだ時もなにかを感じたと思うのだが、すっかりおっさんになった今読んでも本書における死生観は考えさせられるものがあるし、
最終的に神の領域に達している主人公のナウシカはともかく、ぶっとんでいる神聖皇帝ナムリス、意外と剽軽なヴ王や悩めるカリスマのクシャナなど脇役が実に味わい深い。

バイオテクノロジーと原子力技術、人工知能技術の結晶である巨神兵が引き起こした核戦争後の世界を描いた本作、本当に大海嘯が来た上に原子力の管理に失敗した結果、泥水と放射能まみれになった現代東日本の状況と多少かぶるものがある。
預言書かよ!
というわけで、本書を読んで、震災後日本における自分のポリシーを省みるのもよいかと。

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