おとなしい子供

2008年5月26日
自信なさげでおとなしい子供をみると、子供の頃の自分を思い出すのだ。
おとなしかったのは、コミュニケーション能力に自信がなかったので下手に話しかけて気まずくなったらいやだなあと思ったからである。
失敗するのが怖かった。

幸い、両親からの遺伝や教育により、文科系方面では子供なりの才能があったので、周囲の友人の無邪気な好奇心のおかげで、友達はできた。
そして、相手に興味を持ってもらうことありきで、自分のペースに引き込む、守備&カウンター攻撃型コミュニケーション手法が醸成された。

しかし成長するにしたがって、向上心を以って磨かなかった才能の芽は鈍化し(そもそも、磨いたところで大して伸びなかったとも思うが)、周囲も無邪気でなくなってくるので、友達作りなどコミュニケーションは模索中って感じで、積極的に仕掛ける攻撃的(?)コミュニケーションへの転換を迫られ、結構苦労した。
(なにか面白いこと言わないとなあ、という変な気負いがあった)
自分から仕掛けるコミュニケーション、今でも巧みな人からちょっとでも盗もうとするが、なかなか難しい。

三つ子の魂百までってことで、おっさんになった今でもコミュニケーション手法の得意不得意は変わらないのだが、
得意不得意は自分の個性だという大人ならではのふてぶてしい割り切りをするようになったのでそのへんの不安はなくなり、
幸いにも攻撃的(?)コミュニケーション能力を強いられるであろう営業職などではなく、技術職という、守備的コミュニケーションで用が足せる職業で糊口を凌ぐことができていて、不得意分野が生活に直結していないのはとても幸運だ。

精度の高い現状把握・自己分析に努めること、向上心を以って現実的な成長計画を立てて人生の楽しみとすること、不運などによるリスクをイメージして、少なくとも心の準備ぐらいはしておくこと、あたりを念頭においておけば能力、経済力などに関わらずある程度は楽しく過ごせるんじゃないかなあと思う。

ってことを、自分を重ねたおとなしい子供にも伝えたいのだが、難しいなあ。

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