ISBN:433493305X 単行本(ソフトカバー) ベンジャミン フルフォード 光文社 2002/12/05 ¥700

日本の構造不況の原因は政・官・業・ヤクザの鉄の四角形にある、とわかりやすく解説する前半部と、その他、不況と関係ありそうな日本の諸々の事象について筆者であるカナダ人が感想を語る後半部からなる。

後半部についてはページ数稼ぎの穴埋め感があって薄っぺらいというか、ちょっと的外れなんじゃないのー、という内容が少なく無いけど題材としているネタは事実だし、
前半部の日本の中枢とヤクザの癒着については、ちゃんと取材に基づいてあるだけあって、いつも噂の真相チックなWebサイトばかり見ていてる俺でもわりと楽しめた。

というか、これ読んで楽しんでちゃダメなんだけど読めば読むほど日本の将来の手詰まり感を実感するばかり。

既存の構造を壊すには、既存の構造から不利益を得ている対抗勢力が既存の構造側勢力を駆逐するというのが一番わかりやすいはずなんだけど、搾取の対象となっているサラリーマンを扇動するような対抗勢力が今の日本にはいないんだと思う。

この本で主張するように米国の財界が日本の経済的復活を望んでいるとしたら(っていうのは結構怪しいような気もするのだけど)、CIAとか使ってとっととやればいいのに、って気がしないでもない。

一番いいのは日本人主導でそうなってくれること、っていうか自分になにかできることないかなーと考えつつやっぱり手詰まり。
草の根的な運動としては、政治家になれそうな友人と仲良くなりつつ、既存の構造側に考えがいかないように定点観測することぐらいである。

てな感じで閉塞感漂う一冊。

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