歴史好きな元国税調査官の著作。
人類の歴史の主役たちの興亡を経済面から語っている。
覇権国家の、経済面における勝ち筋と負け方がわかりやすく書いてあって、読みやすい。
参考文献の問題なのか、古い時代についてはあまり面白い記述はなく中だるみしたけど、近現代に近づくに従って、面白い視点に膝を打つことしばしで、尻上がりに面白くなった。

例えば、第一次大戦後に英国から米国に覇権が移ったのは、エネルギーが石炭から石油に移ったのも一因、など。

長いスパンで見ると、もともと効率的に流れていた税金の運用が徴税官や為政者、富裕層の不正などで滞ると国は亡ぶ、という持論が著してあり、これが2015後半時点の社会への警鐘として結びの言葉にも使われている。
曰く、現在はフランス革命前夜に近いとのこと。

例によって、同じ著者の日本史版も出ているので、タイミングを見て積読しておきたい。

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